インタビュー、大会レポ、訪問記事

 

筧さんへのインタビューPart2です。

Part1では茨城国体やeスポーツでの地方創生のヒントなどについて聞いてきましたが、Part2では『続々と増えるeスポーツ部の課題とeスポーツのセカンドキャリア』についてお話いただきました。

なんとeスポーツが日本のスポーツ業界をガラッと変えてしまうかも…!?

今後eスポーツの指導の立場に回りたいと考えている方、学校の先生や専門学校関連に勤めている方には是非読んでいただきたい内容となっています。

早速伺ってみましょう。

eスポーツ部の問題点(指導要綱)とその解決点とは?

ーーー全国eスポーツ高校選手権に伴って、高校はもちろん、中学校もeスポーツ部として取り入れている学校も増えています。そんな中、先生達がやり方がわからずに苦戦している人たちが多いとお聞きしたんですが、その辺詳しく聞きたくて。

まずeスポーツ部にカリキュラムや指導要綱がないことが一番の問題ですよね。

ダンスが学校教育に導入された時、どう教えるかなどのカリキュラムがあったんですよ。そして先生達はそれを一生懸命勉強して子供達に教えるっていうのをやれた。だからある程度先生との距離感が近かったんです。

けどeスポーツは先生達の近いところにない。しかも『eスポーツ部』っていう部活だからね。

ここは日本eスポーツ連合頑張れっていう話なんですけど、今はその人員の余裕が中々割けられない。

 

ーーー仮に外部からコーチを受け入れるなど、きっちり部活として活動しているところは少ないのでしょうか?

クラークさんやルネサンスさんみたいにeスポーツ科として持っちゃえばお金の問題はある程度解決するんですよね。

ただ部活の場合は予算のことも考えないといけないところもあります。

ああいうところの講師の先生達の金額って、雀の涙なんだよね。稼働させると本当は結構な金額するんだけど。

 

ーーー認知度の高いサッカーの講師でさえあまり給料や報酬をもらえていないという話を聞いたことがあります。新興のeスポーツという分野を部活で行うとなおさらですよね。

そこはこれからの時代が決めていく話なのでね。サッカーでも野球でもみんなが通ってきた道だから一番最初はしょうがないかなと。

何かが成立するとき、すぐできるとは思えないですしね。

 

ーーーただ部活はこれから増えて先生達のニーズは増えますよね。しかも急速に。

はい。部活はどんどん増えます。だからこそ指導法とか、カリキュラムを確立させなければいけないっていうのはすごく大きな問題。

それでいて儲からないからボランティアベースになってしまう。ここは日本のスポーツ業界が抱える巨大な闇といっても過言ではないでしょう。

日本のGDPとアメリカのGDPって三倍くらい。けどスポーツの市場規模はアメリカは日本の十倍。

この差はなんで生まれているかっていうと、スポーツっていう文化に日本はお金を投入していないんですよ。

 

ーーー日本は投入しないことがかっこいい、当たり前とも思っている部分もありますもんね。

日本って間違ったスポーツの概念があって、「アマチュアリズムが美しい」っていう間違った文化が根付いているんです。

これって逆。

産業としてしっかりしてさえいれば、選手はもちろん、コーチの技術もきちんと向上する。コーチも指導した選手が活躍することで成果報酬のような形で自分のサラリーに跳ね返るのでより頑張りますよね。

そういう仕組みが日本には無いから結局何が起きているかっていうと、偏った指導法とか、ちょっとの自分の経験だけで物を語るとか、間違った指導方法がどんどんどんどん広まっていってる。

更には身内で固まってしまって部外者を入れないから新しい仕組みに対応できない。

これが日本のスポーツビジネスや産業が成長できない問題です。ここはちゃんと変えて行かなければならない。

 

ーーーなるほど。そう考えると、eスポーツって逆に日本のスポーツを改革するチャンスでは?

エンターテイメント性、グローバル性を兼ね備えたeスポーツは大きな切り口になりそうです。

そうなんです!

だから変な先人達がいない分、eスポーツっていう分野はやりやすいかもしれない。

そしてこのタイミングまさに”今”しっかりと確立させなければいけません。

最初は儲からないけど頑張ってやるみたいな人が出てこなければなりま…

それってまた俺?(笑)

 

ーーーー   一同爆笑

また儲からないことやるのかー!儲からないことやるの大変なんですよ笑

 

ーーーeスポーツの先駆者だけに、筧さんが言うと一層重く聞こえます(笑)

16万円しか予算がでないのに受けるのは俺しかいないからね!

まあそこは人の縁だし受けるけど、この前も社員に「筧さんいい加減にしてください」と(笑)

 

ーーー是非eスポーツマニアでもお手伝いさせて下さい。(笑)

結局、高校のeスポーツ部活でのカリキュラムを完成に近づけるためには何を行うべきなのでしょうか?

まずはコーチング技術をしっかりしている人が制作/共有しなければいけないですよね。

横道に逸れてしまうけど、アメリカのアメフトってライバルのチームとかでコーチング技術を共有してる。そして次の段階へ進んでいく。

日本でアメフトが始まった時、関西学院大学が長い間超強豪校だったんですよ。それはなんでかっていうとアメリカにコーチを送って勉強させてきたから。

その後京大がアメリカから最新理論を持ってきて徐々に力をつけて1982年に34年続いた関西学院大学の関西リーグ連続優勝記録をストップさせる事態が起きたんです。

結局アメリカに行って最新のものを学んできたやつが強くなってくるんだよ。しかもアメフトは一年ごとにいろんな戦術とかが変わってくる。先にどんどんどんどん進んでいっちゃうっていうね。

いきなりとは言わないけど、eスポーツに限らず、国内でもこの視点は取り入れるべきだよね。海外はビジネスとしても成功している訳だし。

eスポーツのセカンドキャリアはどうすれば解決する?

ーーービジネスの話が出てきたので、お聞きしたいのがeスポーツでの"セカンドキャリア"についてです。

最近だと専門学校が増えるにつれ、eスポーツのセカンドキャリアなどについても触れられるようになってきました。アメリカはどの分野でもビジネスとの距離感が近いですよね。

やっぱりアメリカはビジネスの成功のさせ方がすごくって。もちろんスポーツでも。

バスケットもそうなんだけど、大学の途中でプロになって、選手を終えると大学に復学できる。しかもその授業料はNBAとかNFLとかが全て持ってくれたりする。

そうすると大学で学んだことがしっかり定着するからナンバーワンの選手だったやつがビジネスとして成功するんだよね。

日本は下手したら単位取らなくても成績悪くても卒業できるでしょ?

あっちはアメフトとかバスケットってどんなにドラフトで取ったいい選手でも大学で単位取らなければ部活禁止だからね。

こういう歴史がずーっと続いているから、ビジネスマンとして成功するから、アメリカはスポーツにお金を突っ込むわけ。

 

ーーーそもそも選手達にビジネスで戦える能力を準備させてあげているからセカンドキャリアは心配する必要がないと。

そうです。企業人の中でもラグビーをやっていた人たちが多いから日本でラグビーは成功している。

大学時代にスポーツの日本代表だったやつでビジネスマンとしても成功しているのはラグビーをしている人が多いよ。

eスポーツと障がい者の取り組み

出典:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO42788630S9A320C1I00001/

ーーー海外のセカンドキャリアのお話、ありがとうございます。これまでお話を聞いてeスポーツは地方、性別、年齢の垣根を無くしてくれそうな予感がビンビンとします。

そこでなのですが、最近では障がいを持った方のeスポーツ参加なども注目が集まっていますよね。是非筧さんのご意見もお聞きしたくて。

海外のコミュニティイベントとか、EVOのでかいイベント見ていると車椅子の人とかぞろぞろいますよね。

EVOで一番衝撃的だったのが、寝た状態のままゲームに参加するっていう選手とかも出てきたりして、普通に健常者と戦っている。しかも結構強いんです。そんなシーンは日本でももっと増えればいいですよね。

そういうのが当たり前になるのがいいじゃないですか。昔、アナウンサーの徳光さんが24時間テレビでちらっと言っていたのが、「足の障がいがある人に、”こいつ足おせえんだよ”と言える時代が来ればいいですよね。」っていう”障がい”っていう意識すらなくなる状態になればなと。

そういう意味でeスポーツっていうのは障がい者と健常者が一緒に戦える場所なので、健常者も障がい者も気軽に参加できるシーンはもっともっと増えてほしいし増えると思う。

まずは気楽に参加できるeスポーツの大会がいっぱい増えるっていうことが大事だよね。

 

ーーー最初におっしゃていた身近にeスポーツがある環境が大切になってきますね。

昔のゲーセンってビルの地下だったり、ゲーム筐体がぎゅうぎゅうに詰められていたりして、車椅子の人が通りにくいとか、行きにくい場所だった。そうではない、気軽に「誰でも」参加できるeスポーツの場所を作るっていうのは私としても一つの目標だなと。

 

ーーー楽しみですね…!筧さんの目指している目標とはなんなのでしょうか?

それはもう本当に、日本全国津々浦々でeスポーツが老いも若いも男女も、健常者が、障害者がみんなが一緒にeスポーツに触れ合える機会を増やすことですよ。イメージとしては今の野球みたいな感じかな?

けど野球を日本全国でやるにはカロリー(時間やお金、場所など)が高すぎるし、やっぱりまあ古くからのね、しがらみやシステムなど、いろんなことがあるので。

それに比べるとeスポーツはまだまだ出来たばかり。古いしがらみにとらわれていない分、ここでしっかり産業、文化として日本全国のeスポーツがしっかり固まれば良いなと思います。

そうやって新しい世の中になってほしい、それが僕の一番の願いです。

 

ーーーいやー、今回は熱いお話を本当にありがとうございました!

eスポーツマニアの一人は地元が鹿児島なので、鹿児島で開催するときは是非ご協力をお願いします(笑)

もちろん!力をお貸ししますよ。ありがとうございました!

 

今回は筧さんにeスポーツだけのお話に留まらず、スポーツ業界やコーチなど、様々な視点からの指摘やアドバイスをいただきました。

地方に住んでいる方、転職を機に地元に戻る方など、eスポーツで盛り上げてみたいと少しでも思ったら、筧さんの出版されている『eスポーツ地方創生 ~日本における発展のかたち~』をご覧になってみてください。

僕もそうだったのですが、何もないと思っていた地元でも意外と「あれ?うちでも何かできるな」って感じると思います。

eスポーツ地方創生 日本における発展のかたち [ 筧誠一郎 ]

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