ゲーミングマウスの中には、「DPI変更ボタン」が実装されているものも多いですよね。
しかしこのボタン、一体何の意味があるのでしょうか?
私も最初は知らなかったのですが、実際にこの機能を使ってみて、その意味を理解しました。
そこでこの記事では、DPI変更ボタンの使用シーンやメリットなどについて解説したいと思います!
そもそもDPIって何?
引用:steam
そもそも、「DPI」とは何なのでしょうか?
「DPI」は、"dots per inch(ドットパーインチ)"の略です。
eスポーツ、特にFPSで重要視される設定で、ざっくり言うとマウス感度を指します。
つまりDPIとは、「マウスを1インチ(25.4mm)動かした際、画面上でポインタが何ドット動くか」ということです。
DPIの値が高いほど、小さなマウス動作で大きくポインタを動かすことができます。
逆に低い値では、ポインタを同じ距離動かしたい場合に、大きなマウス動作が必要です。
FPSゲームでは、「ポインタの動き」=「ゲーム内の振り向き速度」となります。
このことから、FPSにおいてDPIの設定は、非常に重要なファクターです。
ゲーミングマウスのDPI変更ボタンとは?どんな意味があるの?
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そんなDPIですが、ゲーミングマウスには、手元のボタンで簡単にDPIの値を変更できるものがあります。
例えば私が現在使用している「ロジクール G402」には、3つのDPI変更ボタンが存在。
そんなにいるか?と思いつつ、面白そうなので買ってしまいました。
このマウスは、4種類のDPI値を同時に設定することが可能。
人差し指で押すことのできる2つのボタンで、設定したDPIを切り替えることができます。
また、親指のボタンを押すと、押している間だけ、4段階のうちの最低値として動作。
この機能によって、「普段のネットサーフィン」「FPSゲーム中」「その他のゲーム」など、DPIの値を違う物にしたい場合でも、いちいち設定せずにワンクリックで変更できるのです。
とはいえ、上に挙げたような例では、それぞれの設定で「マウスセンシビティ(マウス感度)」を変えればいいじゃん!となってしまいますよね。
しかし、ゲーミングマスにDPI変更ボタンがあるのは、もっとコアな使い方があるからなんです!
【ゲーミングマウス】DPI変更ボタンの使用シーンやメリット
引用:steam
ここからは、特に重要なFPSでのDPIについて言及していきましょう。
先ほども書いたとおり、DPIの値はゲームのプレイに大きく影響します。
DPI値を高く設定した場合、小さなマウス動作で画面を大きく動かすことが可能です。
つまり、腕や手首の負担を軽減しながら、素早く視点を動かして周囲を見渡すことができるわけですね。
このため、FPS初心者はDPIを高く設定したがる傾向にあります。
自分の後ろに敵がいないかなど、あちこちが気になってしまうため、画面をグルグル動かしたくなっちゃうんでよね。
しかしこのような設定にしていると、いざ敵を見つけて射撃体勢に入ったとき、上手く相手の頭を狙うことができません。
マウスを少し動かしただけで、照準が大きく変わってしまうので、当然です。
それに対して、プロゲーマーの多くは、DPIやマウスセンシビティを低めに設定しています。
移動時の振り向き動作などを犠牲にし、戦闘時の命中率を上げるためです。
大会などでプロゲーマーのプレイを見てみると、マウスを操作する際に、肘から先(ひどいときは腕全体)を大きく動かしていることがあります。
これは、スナイパーを使用しているなどやや特殊な状況であるとはいえ、DPI値をかなり低く設定しているためです。
もちろん、プロがこれでプレイできているのは、「マップ構成がきちんと頭に入っている」「ミニマップを常に確認し、敵がどこにいるのか大体把握している」など、実力あってのものです。
FPS初心者~中級者にとって、その境地でプレイするのはなかなか厳しいと言わざるを得ません。
そこで活躍するのが、ゲーミングマウスに実装された「DPI変更ボタン」です。
移動や索敵の最中は高DPI値で行動し、敵を見つけて射撃体勢に入ったとき(ADS状態)、DPI変更ボタンをクリックしてDPIを下げます。
これによって、移動時は視点を素早く、戦闘時はぶれの少ない丁寧な操作が可能になるのです。
これなら、移動中にキョロキョロしたい人でも、高い命中率を発揮することができます。
私自身、長年FPSをプレイしていますが、いまだに移動中はDPIが高くないと落ち着かないんですよね...。
しかしその状態だと、エイム時にブレちゃってなかなか弾が当たってくれません。
しかし、この運用を試してからは、比較的命中率が上がったような気がします。
もちろん、右手の動作が少し忙しくなりますが、この運用に慣れると、キルデスレートが改善されるでしょう。
もしFPSでイマイチ伸びを感じづらくなったら、DPI変更ボタンのついたゲーミングマウスを試してみてください!