大会で活躍するプロゲーマーが、ヘッドセットの下にイヤホンを付けることがあるのをご存知でしょうか?
どちらも音を耳に伝えるものですが、普通は同時に装着するものではありませんよね。
では、なぜ彼らはそんなことをするのか。
今回は、その秘密に迫りたいと思います!
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ゲームにおける音の重要性。eスポーツ大会では注意が必要!?
ゲームをプレイするときのスタイルは、ゲームジャンルやプレイヤーによって異なります。
そのため、プロゲーマー全員が、ヘッドセットとイヤホンを併用しているわけではありません。
このような使い方をするのは、主に次のような場合です。
・FPS(First Person shooter:一人称射撃)系のゲーム
・戦略性の高いゲーム
・集中したいプレイヤー
たとえばFPSの場合、音はかなり重要な情報です。
どちらの方向で銃声がしたか、近くで足音がしないか、などが生死(=スコア)に関わります。
私もよくFPSをプレイしますが、たとえ家の中で1人きりだったとしても、ヘッドセットを使用しています。
スピーカーから聞こえる足音では、正確な方向と距離がわかりづらいからです。
しかし、eスポーツの大会はかなり盛り上がっており、観客の声や実況など、プレイに邪魔になる音があふれています。
ゲーム内の音がこれらにかき消されてしまうと、ゲーム上で大変不利になるのは明白です。
また、カードゲームやMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)といった戦略性の高いゲームだと、実況や盛り上がりで作戦がばれてしまうことがあります。
つまり、こういったゲームだと、公平性を維持するため、選手は試合中にゲーム以外の音を聞くべきではありません。
では、これらの問題を解決するにはどうしたらいいのでしょうか?
答えは、「ゲーム以外の音を遮断する」です。
なぜヘッドセットとイヤホンを併用するの?それぞれの用途は?
ヘッドセットとイヤホンを併用するプロゲーマーの多くは、イヤホンからゲームの音を聞き取っています。
イヤホンは耳の中に押し込むので、音をきちんと聞き取ることができるほか、密着するタイプはある程度、外部の音を遮断するからです。
しかし、普段出かけるときにイヤホンを使う方ならわかると思いますが、他人の話し声が聞こえなくなるほどではありません。
つまり、イヤホンだけでは遮音効果が充分ではないといえます。
そこで、ヘッドセットの出番というわけです。
耳当ての部分が革製で、耳をすっぽりと覆うタイプのヘッドセットは、かなりの遮音性を誇ります。
このため、イヤホンの上からヘッドセットをすることで、外部の音をほとんど遮断することができるのです。
つまり、ヘッドセットはいわば耳栓のような役割を果たしています。
先ほど、私自身の例を出しましたが、残念ながら私のヘッドセットは布製の安物です。
このため、家の前をパトカーなどが通れば普通に聞こえますし、オラついたバイクが来ればゲーム音をかき消されてしまいます。
私はプロではありませんし、家の中でそこまで遮音してしまうと何かあった際にまったく気付けないので、ここまでする気はありません。
しかし、自分がやられてしまった画面を見ながら、「きちんと遮音できていれば...」と思ったことは何度もあります。
ちなみに、カードゲームなど、音がそこまで重要ではないジャンルでもこの方法をとっている人がいます。
彼らの場合は、音を遮断して集中するためです。
そのため、目的や用途は上で紹介したものと同じといえます。
なお、このようなジャンルの選手によっては、ヘッドセットから古いTVの砂嵐の音を流す人もいるそうです。
外部の音を聞こえなくするというのが1番の理由ですが、一定のリズムで淡々と流れる音で精神を集中し、落ち着きを保っているというのもあるかもしれませんね。
プロゲーマーがヘッドセットの下にイヤホンをつける理由まとめ
プロゲーマーがヘッドセットの下にイヤホンをつける理由を紹介しました。
イヤホンはゲームの音を聞くため、ヘッドセットは外部の音を遮断するために使われます。
理由は、観客の声などでゲーム音が聞こえないと不利になるからです。
なんでそこまで...と思う人もいるかもしれません。
しかし、彼らは「プロ」です。
賞金がかかっていますし、スポンサーがいれば給料にも影響します。
自身のベストを出し尽くすためにも、できることは可能な限りやっているのです。
逆に言うと、そこまでするからこそ「プロ」と呼ばれる領域にたどり着けるのかもしれませんね。