そこに、さまざまな企業が目をつけました。
大会に出資すればそのお金は賞金の1部となり、大会の最中にたびたび会社や製品のロゴが表示されるなど、大きな広告効果があるからです。
そんなこともあって、色々なジャンルの企業がeスポーツの大会にスポンサーとしてお金を出しています。
では、どんな企業がスポンサーになっているのでしょうか?
そこで、これまでにスポンサーとして大会に出資したことのある海外や日本の企業を調べてみました。
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このページの目次
eスポーツに賞金を出す海外企業のスポンサー
まずは、海外の企業です。
日本でもよく知られている、代表的な会社をピックアップしました。
Coca-Cola(コカ・コーラ)
日本でも人気の高い炭酸飲料のコカコーラは、eスポーツを積極的に応援しています。
なによりも、テレビゲームと非常に相性がいいため、プレイしながらコーラを飲んだ経験がある人も多いでしょう。
コカ・コーラは、eスポーツ大会に出資するだけでなく、大会で新商品を提供することもあります。
アンケートをとるなどして、商品開発に役立てているようです。
短時間で大量のレビューを入手するという、したたかですが、うまいやり方ですね。
Google(グーグル)
インターネットの大手企業、Googleも出資しています。
この企業は、成長の見込めない事業に対して冷たいですが、そうでないものには積極的にお金を出すことで知られています。
つまり、eスポーツはGoogleに認められるほどの目覚しい成長を見せるジャンルなのです。
巨額の資金を動かせるGoogleにスポンサーになってもらおうと、多くの主催者が工夫した大会を開催しています。
YouTube(ユーチューブ)
動画配信サイトでおなじみのYouTubeも、eスポーツに力を入れています。
eスポーツ専門の動画配信サイトである「Twitch」のユーザーを引き込み、視聴者の拡大を目論んでいるのでしょう。
YouTubeでは、今のところ生放送が大きく盛り上がっているとはいえません。
しかし、今後はeスポーツの大会など、ライブ配信に力を入れていくことが予想されます。
Facebook(フェイスブック)
最近できたFacebookですが、短期間でここまで大きくなったのは、時代の先読みがうまかったからではないでしょうか。
そんなFacebookは、現在eスポーツに注目しています。
すでにゲームのライブ配信サービスを行っており、eスポーツが大事業となることを見越しているようです。
こういった「先見の明を持った企業」が、どの事業にお金を出しているかを見ることで、今後の成長具合を予想できます。
Microsoft(マイクロソフト)
マイクロソフトは、パソコンのOSだけでなく、ゲーム機「Xbox」の開発元でもあります。
XboxはPCゲームと非常に親和性の高いハードです。
PCゲームのタイトルが大半を占める海外のeスポーツ大会に、マイクロソフトが出資するのは当然ともいえます。
ちなみに、日本企業の「SONY」も、ゲーム会社ということでeスポーツに出資しています。
Red Bull(レッドブル)
「翼をさずける」というキャッチコピーのCMが印象的なレッドブル。
世界で最も売れているエナジードリンクです(日本では一応、炭酸飲料に分類)。
サッカーなどの運動系やF1などのモータースポーツ、そしてeスポーツと、さまざまなジャンルの「スポーツ」をスポンサーしています。
海外で「テレビゲーム = スポーツ」というイメージを作り上げた企業のひとつです。
こういったことからも、海外の若者に非常に人気の高いブランドといえます。
Doritos(ドリトス)
アメリカで人気の高い、三角形が特徴のスナック菓子です。
「ゲームのおともにドリトスを!」というイメージを定着させたいようで、eスポーツの大会では積極的にアピールしています。
個人的には、キーボードやコントローラーを汚したくないので、食べるならクッキーあたりを選びます。
海外なら、ピザ食べながらプレイしている人もいそうですが...
Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)
2017年には、高級車メーカーであるメルセデス・ベンツがeスポーツに出資したとして話題になりました。
この大会では、優勝者にベンツを1台贈るなど、非常に太っ腹なところを見せています。
硬派なベンツファンの中には、eスポーツへの出資に対してネガティブな意見を出す人もいました。
しかし、メルセデス・ベンツは、eスポーツに市場拡大のカギがあると判断したのでしょう。
このように、テレビゲームとまったく関係のない企業がスポンサーに参入すると、eスポーツの知名度や視聴者層が拡大します。
「優勝者がベンツを乗り回している」という話題は、企業にとってもいい広告です。
お互いにとってメリットが大きいため、今後もジャンルを問わず、さまざまな企業にスポンサーとなって欲しいですね。
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eスポーツに賞金を出す日本企業のスポンサー
続いて、日本企業の紹介です。
日本では、eスポーツの認知度がまだまだ低いため、スポンサー経験のある会社は多くありません。
その反面、いち早くeスポーツの市場に目をつけた企業を知る、いい機会でもあります。
今回は、メインの事業がテレビゲームやパソコン関係でない企業をピックアップしました。
サントリー
「伊右門」、「ペプシコーラ」といったソフトドリンクや、「プレミアム・モルツ」、「金麦」でおなじみのサントリーです。
もしかしたら、サントリーはeスポーツに対して、スタジアムで野球を観戦するときのような、観客席を売り子が周って販売する未来像を描いているのかもしれません。
プレミアム・モルツはほかのビールに比べると高価なため、特別なシーンを想定した販売をしています。
そう考えると、サントリーにとってeスポーツ大会は、新たな市場となるはずです。
個人的にも、ゲームプレイや実況動画を見る際、コーラよりもビールなどの酒類をたしなむことが多いので、サントリーの参入はうれしく思っています。
au
携帯電話を扱う企業としては、auが早い段階で動き出しています。
最近は若年層の間で、テレビやパソコンよりも、スマホなどのケータイを利用する機会が増えています。
というよりも、スマホがテレビやパソコンを兼用しているといっていいかもしれません。
また、ゲームもスマホアプリが一般的にななっていますよね。
大会でも、『Shadowverse(シャドウバース)』や『Clash Royale(クラッシュ・ロワイヤル)』といったスマホゲームが増えてきています。
そうなると、携帯会社もeスポーツに出資する意味が出てくるでしょう。
ローソン
コンビにでは、ローソンが名乗りを上げました。
ローソンは、コンビニの中でも「差別化に力を入れる企業」だといわれています。
新たな開拓先に選んだeスポーツには、どのような目論見があるのでしょうか?
eスポーツとコンビニの関係性は薄いように感じますが、電子端末での大会チケットの販売などが考えられます。
Indeed(インディード)
「バイト探しはインディード♪」のCMが印象的な企業です。
インディードがスポンサーに名乗り出た理由を考えてみました。
言い方があまりよろしくないかもしれませんが、今のうちに大会の主催者とコネを作っておき、今後の大会設営における人材募集に使ってもらおうとしている、というのが私の予想です。
eスポーツは、これから大会の開催が増えていくことが目に見えているので、仲介業者にとってもおいしい市場といえます。
BEAMS(ビームス)
ビームスは、衣料品や雑貨を販売するセレクトショップです。
野球チームのユニフォームを製作したり、ボクシングのスポンサーを務めたりもしています。
eスポーツが盛んな香港や台湾にも店舗を持っているため、大会を通じて海外に広告発信するのが目的でしょうか。
たとえば、アジア大会や世界大会で日本人が健闘した場合、予選となる国内大会にも後々注目が集まります。
そうなると、海外でも広告が表示される場合があるため、日本人プレイヤーに期待をこめた投資であるといえます。
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eスポーツに賞金を出す大会スポンサーのまとめ
海外と日本の、eスポーツに賞金を出す大会スポンサーについて紹介しました。
また、私の勝手な予想ではありますが、各企業の狙いについても合わせて書いています。
通常、大企業が新しい事業に出資する場合は、綿密な計画と予想を立て、度重なる会議によって決定するものです。
そのため、私が想像した理由などとは比べ物にならないほどの根拠を持っています。
そう考えると、これらの大手企業が賞金を出すほどの将来性が、eスポーツにあるとわかります。
日本は出資している企業がまだまだ少ないですが、より多くの会社がスポンサーとなって、eスポーツを盛り上げつつ賞金も盛り上げてくれるとうれしいですね。