スマホアプリで長い間売り上げ上位をキープしているのが、『モンスターストライク』です。
そんなモンストのアジア大会、「モンストグランプリ2019」が開催!
当メディア「esportsマニア」は、賞金総額が1億円というこの大会を取材しました。
結果や大会の様子をレポートしたいと思います!
※大会最終日である2019年7月14日に取材を実施。
このページの目次
「モンストグランプリ2019(MONSTER STRIKE GRANDPRIX 2019)」ってどんなイベント?賞金総額1億円!?
『モンスターストライク(モンスト)』は、「株式会社ミクシィ」が開発したスマホ向けゲームアプリです。
2013年にリリースされた古株ですが、現在でも売り上げ上位(さっき確認したら5位)をキープし続ける、人気の戦略パズルゲーム。
そんな『モンスト』のアジアNo.1を決める大会が、「モンストグランプリ2019」です!
この大会は2019年7月13、14日の2日間に渡って開催され、4月から日本各地および台湾、香港で行われた予選を勝ち抜いた選手が優勝を競います。
「アジアのNo.1を決める大会」と謳うだけあって、賞金総額は1億円とかなり高額に設定。
なお、各順位の賞金は以下の通り。
1位:4,000万円
2位:1,600万円
3位:800万円
ベスト8:400万円
1回戦敗退:200万円
しかも、これだけじゃありません。
この大会は、「トヨタ」や「Google Play」、「ロジクール」や「AKRacing」など、大企業の数々がスポンサーとして協力しています。
このため、副賞としてトヨタ社の「カローラスポーツ」や新型スマホ「Google Pixel3」、ゲーミングヘッドセットの「G331」や「ゲーミングチェア」まで送られるんです!
※その他のスポンサーからは、「コカ・コーラエナジー1年分」、「じゃがりこ(好きな味)1年分」、「ロボット掃除機」なども進呈。
1回戦敗退でも200万円の賞金(+「Google Pixel3」と「G331」)がもらえるとなると、かなり太っ腹な大会と言えますね。
おまけに、優勝すると車まで...
各チームは4人1組で参加しており、予選を勝ち抜いた10チームが決勝で激突。
名声や賞金をかけて、熾烈な戦いが繰り広げられます!
なお、本大会は「XFLAG PARK 2019」という大きなイベントのひとつなため、このほかにも催しが盛りだくさんでした。
・HIKAKINさんやマックスむらいさんが参加する「ユーザー対抗バトル」
・氣志團によるLIVEショー
・よしもと芸人によるお笑いショー
・アニメの声優を決定する天聖声優オーディション
などが開催!
とにかく明るい安村さんによる、生の「安心してください!」
特に「天聖声優オーディション」は、現在YouTubeで配信中のモンストアニメに新たに登場する「ネツァク」「ホド」「ゲブラー」の声優を決定するというおもしろいイベント。
特別審査員として、ゲストに松本梨香さん(ラゴラ役で出演)が招かれており、声優ファンにもうれしい催しです。
「モンストグランプリ2019」大会レポート!結果や優勝チームは?
そんな「モンストグランプリ2019」を、esportsマニアが取材させていただきました!
そこで、大会やイベントの様子といった潜入レポートをお届けしたいと思います。
まずは出場チームの紹介です。
・アラブルズ(関西) ※今大会唯一のプロチーム
・AliceWithAce(関西)
・LMBulldozer(関東)
・Cats(関東)
・早撃ち0.3秒(北海道・東北)
・どんどんススムンガ(中部)
・とろけるフレンチトースト(中部)
・ろくまる(九州)
・邊緣肥宅(台湾)
・台妹愛港彈(香港)
ちなみに、『モンスト』ゲーム内で実施された「優勝チーム予想イベント」の結果、1番人気は「LMBulldozer」でした。
また、トーナメント表は下の画像の通りです。
決勝戦:どんどんススムンガ vs Cats
注目の決勝戦は、「どんどんススムンガ」と「Cats」の争いとなりました。
(※その他の試合経過については、Twitterで実況をあげていますので、よろしければ、そちらもご確認ください!)
これまでノリに乗っていた両者であるだけに、どちらが勝ってもおかしくない状況でした。
しかし、この決勝戦は、会場全体が大きく盛り上がる出来事が...。
第1ラウンドに選ばれたマップは、「焔旗の獣人姫」です。
「どんどんススムンガ」は、(少なくとも今大会では)弱キャラとされていた、「こゆき(進化)」をピック。
この時点で、会場からはどよめきが起こりました。
両チームの構成
そしていよいよ試合開始!
「どんどんススムンガ」は、1手目に配置した「こゆき」を、時間をかけて丁寧にショットします。
通常、1手目は縦に配置された雑魚3体を処理し、さっさと2ステージ目に移行するのがセオリーです。
しかし「こゆき」は、1番上の1体だけを倒して最上部の真ん中やや左に止まります。
この行動に、観客はもちろん、実況や解説も戸惑いました。
ミスなのか、何か狙いがあるのか...
もちろん、「ショットに時間をかけた」「そもそも雑魚処理に2手使った」と言う状況なため、「どんどんススムンガ」のタイムはかなり劣勢です。
その真意がわかったのは、3ステージ目に入った直後、再び「こゆき」の手番となる5手目。
中ボスである「ハクビ」を相手にする場面で、なんと「こゆき」が1瞬で処理してしまいます。
獣キラーをもつ「こゆき」が、「ハクビ」の分身の間を細かく移動(117ヒット)したため、HPがリンクした本体に甚大なダメージを与えたのです。
これによって、「どんどんススムンガ」は一気に優勢状態に持ち込みます。
さらに9手目、ステージ5のボス戦でも、「こゆき」が猛威を振るいました。
これも見事な配置によって、ボスの弱点真横にはすでに「こゆき」が待機。
弱点に叩き込まれた一撃で、またもボスは一撃死します。
続く2ラウンド目は接戦でしたが、「どんどんススムンガ」がわずか1手速くボスを攻略。
「モンストグランプリ2019」の優勝は、「どんどんススムンガ」に決定しました!
優勝チーム「どんどんススムンガ」へのインタビュー!優勝賞金4,000万円の使い道は?
「どんどんススムンガ」のメンバー。左から、ぴよまる選手、グヲタ選手、おりがみ選手、ごーず選手
大会後、優勝した「どんどんススムンガ」へのインタビューに参加しました。
そこでは、気になる賞金の使い道も...。
Q.今大会の勝因はなんでしょうか?
ぴよまる選手「ベスト8を突破できたことです。僕たちの第1目標はプロになることでした。1番欲しいものを手に入れたことで気持ちに余裕ができ、楽しんでプレイすることができたと思います。これが、いいプレイ、いいショットに繋がり、勝因になりました。」
Q.プロにこだわったのはなぜですか?
ぴよまる選手「1個人とプロでは、できることが違います。私たちは『モンスト』が好きだし、もっと発展させていきたいんです。そういった意味でも、プロになることに強い思いがありました。」
グヲタ選手「自分はゲーム、特に『モンスト』が好きです。好きなゲームでプロになりたかったんです。そして、プロライセンスはいくらお金を積んでも買えません。だからこそ、優勝賞金よりもプロライセンスにこだわりました。」
ごーず選手「『モンスト』は、プロになればプロツアーに参加できます。このゲームは対戦ものなので、レベルの高い人とプレイできるのはうれしいこと。また、プロライセンスがあればできることが増えるというか...可能性が広がります。」
Q.「こゆき」が大活躍でしたが、どのように戦術を練って、どれだけ練習したのでしょうか?
ぴよまる選手「こゆきの戦略は、メンバー4人と、もう1人の協力者とで考案しました。長い時間ずーっと悩んで、ようやく編み出した構成ですね。これに関しては、協力者の方がいなければ見つけることはできませんでした。名前はいえないんですけどね。」
ぴよまる選手「こゆきの運用については、1手目ですべてが決まります。このショットが少しでもズレると、勝ち目がなくなるほどです。そのため、初期位置のパターンなども含めて、何度も練習しました。」
Q.優勝賞金4,000万円の使い道は考えていますか?また、副賞のカローラは1台のみの進呈ですが、どうするかは決まっているのでしょうか?
ぴよまる選手「メンバーで均等に、1,000万円ずつ分配します。使い道はおのおのに任せることにしました。ただ、自分たちは来年開催される「モンストグランプリ2020」にも出場し、勝ちたいと思っています。なので、公式端末が買える位は残しておいてもらいます(笑)。自分は...家庭があるので、要望を聞きながらですかね。」
グヲタ選手「プロとして『モンスト』の配信をしたいと思っています。なので、配信に必要な周辺機器に使って...あとは貯金ですね。」
ぴよまる選手「堅実だね。株とかやればいいのに(笑)」
おりがみ選手「正直、何も考えてませんでした。ただ、リアルな話をするなら奨学金とか...。特に欲しいものとかないんで。」
ごーず選手「今、YouTubeで配信していて。なので、パソコンやカメラなどを、もっといいものにしたいと思います。」
ぴよまる選手「カローラについては、おりがみ選手が車欲しいって言ってるので...」
おりがみ選手「いや、誰もいらないんならって話ですよ。」
ぴよまる選手「まぁそうなったら、定価よりもちょっと安い金額で、おりがみ選手に買い取ってもらおうと考えています(笑)。」
「モンストグランプリ2019」の見所ピックアップ!
「モンストグランプリ2019」、めちゃくちゃ盛り上がりました。
取材に行った私自身、普通に楽しんでしまったほどです。
そんな今大会でしたが、いくつか見所があったので紹介させていただきます。
多くのチームを泣かせた、「幕張の魔のエリア(仮称)」
今大会では、「幕張の魔のエリア(仮称)」で多くのチームが泣きを見てしまいました。
そのエリアと言うのが、1回戦の1ラウンド目と準決勝2ラウンド目に選ばれた、「光腕の巨神」マップです。
鬼門となったのが当該マップの3ステージ目、左下の「キャノンベース」エリアでした。
セオリーでは、1手目で雑魚を処理し、2手目でキャノンベースを使って2体の「ウラヌス」を倒す必要があります。
引用:https://game8.jp/monst/262007
キャノンベースを交互に踏む必要がある
決勝大会ということもあり、実力者ばかりのメンツでは余裕だろう、とおもいきや...。
なんと、準決勝でも2回の失敗が発生します(それ以前にも失敗あり)。
速さを競う競技なだけあり、ほとんどのチームがHPよりもステータスなどを優先したピックだったため、「キャノンベース失敗 = ダウン(敗北)」という痛い状況に。
最大級の大会という焦りや緊張なのか、あるいはジンクスが積み重なって不安や苦手意識を大きくさせてしまったか...。
いずれにせよ、このシーンでダウンし、敗北が確定したチームは複数いました。
こういう想定外のアクシデントも、大会の醍醐味ですよね。
クリアタイムの差、わずか0.02秒の戦い
最後に紹介するのは、第4試合の「どんどんススムンガ」vs「早撃ち0.3秒」の試合です。
1ラウンド目は、ピックを攻めすぎたことや、1ミスからの焦りがあったのかダウンによって「早撃ち0.3秒」が敗北。
「早撃ち0.3秒」にとって後がなくなった2ラウンド目、ドラマが起こります。
「早撃ち0.3秒」が「どんどんススムンガ」に約13秒の差をつけてたどり着いた最後のボス戦、撃破は「ほぼ同時」でした。
画面上には「どんどんススムンガ」に勝利表示が出ていたものの、あまりにも同時であったことから実際の計測タイムで判定することになります。
会場が緊張に包まれる中、表示されたタイムは...
どんどんススムンガ:02:48.597
早撃ち0.3秒 :02:48.619
わずか0.022秒という、信じられないほどの僅差で「どんどんススムンガ」が勝利。
これは熱い戦いでした。
タイムの計測結果が出るまで、5分くらいかかったんですよね。
その間、私も固唾を呑んで見守ってしまいました。
そのあまりの緊張感や不安からか、「早撃ち0.3秒」には、すでに涙を流す選手がいたほどです。
今大会ではこのほかにも、鮮やかなショットや奇抜なピックなど、盛り上がるシーンが何度もありました。
実際、本当に楽しい大会で、私も参加できたことをとてもうれしく思っています。
今年参加できなかった方や、この記事を見て興味を持った方は、ぜひ来年の「モンストグランプリ2020」に参加してみてください!